すべてのケースプレゼンテーション 64 件を表示中
トピック
Date
歯科治療の進歩はここ数年急激に変化してきている。Nymanら(1982)および Gottlowら(1984)による治癒過程の中で歯根膜細胞を根面に沿って増殖させることが試みられてきたが、これが今で言われるところの組織誘導再生療法(GTR法)の第一歩であったと考えられる。日本でも、歯周疾患における治療法は、数年前にGTR法が紹介されて以来、従来から行われてきていた歯周外科という概念を大きく変えてしまったように思われる。
Subtitle
GC CIRCLE No.84
従来より行われてきた歯周治療における外科療法は、歯周ポケットを除去する目的で行う切除療法と、組織の再生を目的とした組織誘導療法に大きく分けられる。しかしどちらの歯周外科療法とも、歯周組織を元と同じ状態に回復することはできない。
特に重度の歯周疾患に罹患し、歯周ポケットが骨縁下におよんでいる症例では、フラップ手術を行い、骨切除や骨整形などにより支持組織を減少させて歯周ポケットをなくすか、またはルートプレーニングを行い、線維性結合を伴わない長い上皮性付着での治癒を期待するしかなかった。
そこで失われた歯周支持組織の付着を再生させるという、まったく新しい概念から生まれたのが、GTR法(組織再生誘導法)である。GTR法は、フラップ手術後に歯根膜細胞の増殖スピードより早い上皮細胞、歯肉結合組織由来細胞の増殖をバリヤー膜で遮断し、歯根膜組織を誘導し、新付着を形成させる方法である。
Subtitle
GC CIRCLE No.80