「日本補綴歯科学会第123回学術大会」が開催されました

  5月23日(土)?24日(日)の両日にわたり、仙台国際センターにて、「第123回日本補綴歯科学会学術大会」が開催され、約2,300名の参加登録があり、たいへん盛会でした。
  今大会は、メインテーマに「補綴歯科から発信する医療イノベーション」を掲げ、本学会からの東北復興支援という意味合いから、仙台の地での開催となり、特別講演2題、教育講演、シンポジウム3題、臨床リレーセッション3題、臨床スキルアップセミナー、専門医研修単位認定セミナー、委員会セミナー、モーニングセッション、イブニングセッション6題、市民フォーラム、ランチョンセミナー4題の他、課題口演9題、一般口演78題、ポスター発表131題など、多彩な発表が行われ、どちらの会場もたいへん盛況でした。
  大会長は、東北大学大学院歯学研究科口腔機能形態学講座 佐々木啓一教授でした。

  特別講演1は、大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座クラウンブリッジ補綴学分野 矢谷博文教授を座長に、東京大学高齢社会総合研究機構 特任教授の辻哲夫先生が「老いても最後まで生活者たらんために ?補綴歯科医療に期待するもの?」をテーマとして「食べることへの横断的アプローチの重要性―柏での取り組みを中心に」という演題にて、口腔ケアニーズが確実に歯科医師につながるための医師を始めとする多職種との連携システム開発という柏プロジェクトでの取り組みを交えて講演されました。 「しっかり噛んで、しっかり食べる」という原点に向けての超高齢社会への多分野横断的なアプローチの重要性や超高齢社会における歯科医の果たすべき役割と医師を始めとする多職種との連携のあり方について分かりやすくお話されました。

  特別講演2 は、日本大学松戸歯学部顎口腔機能治療学講座 川良美佐雄教授を座長に、米国からProfessor and Dean College of Dentistry The Ohio State University(オハイオ州立大学)のPatrick M. Lloyd 教授が「Will today’s solutions to yesterday’s problems be the nightmares of tomorrow?」という演題にて、講演されました。高齢者歯科補綴を専門領域とし、これまでJournal of Prosthodontics の編集委員長を10 年間務められ、また、American およびInternational College of Prosthodontistsの会長も務められたLloyd 先生は、米国の高齢者歯科補綴を最もよく知る先生であり、今回、Lloyd 先生の豊富な経験をもとにその過去、現在、将来についてお話されました。

  教育講演は、新潟大学大学院医歯学総合研究科生体歯科補綴学分野 魚島勝美教授を座長に、東京医科歯科大学歯学部附属病院歯科器材・薬品開発センター 副センター長 高橋英和先生、原田直子先生が「日本補綴歯科学会は歯科医療機器開発にどのように貢献できるか ―産学連携の在り方を中心に―」という演題にて、医療技術の先進性と同時に、周辺機器整備に関わる現状や問題点と今後の方向性についてご講演されました。医歯工連携、産学連携による歯科器材・薬品の開発に造詣が深く副センター長としての経験を踏まえ、補綴の臨床と医療機器、歯科器材の密接な関係を分かりやすくお話されました。

  弊社共催のランチョンセミナーでは北海道医療大学歯学部口腔機能修復・再建学系高度先進補綴学分野  疋田一洋准教授をお招きして「保険導入されたCAD/CAM冠の臨床」という演題にてご講演いただき、たくさんの先生方にご聴講いただきました。

  なお、次回大会は、2015年5月30日(土)、31日(日)に埼玉県さいたま市の大宮ソニックシティにて開催される予定です。
  大会長は、明海大学歯学部機能保存回復学講座歯科補綴学分野 大川周治教授です。


仙台国際センター

仙台国際センター

会場受付

会場受付


大会長挨拶

大会長挨拶

ランチョンセミナー疋田先生ご講演

ランチョンセミナー
疋田先生ご講演


ポスター会場

ポスター会場

展示ブース

展示ブース