「第51回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催されました

 10月19日(日)に、三重県・四日市市文化会館にて「国民の健康に貢献する歯周治療―歯科界のブレークスルーを求めて―」というテーマのもと「第51回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催され、約1,650名の参加登録者があり、たいへん盛会でした。

 学術大会は、特別企画講演2題、特別講演3題、動画セッション、認定医・専門医教育講演、歯科衛生士教育講演、研究倫理委員会講演、ポスター発表、ランチョンセミナー2題、市民公開講座などが行われました。本秋季学術大会から、開催期間を2日から1日に減らすこと、開催地を大学の歯学部が存在しない県で行うことの2つの新しい試みが実施されました。

 大会長は、愛知学院大学歯学部歯周病学講座の野口俊英教授でした。

 特別講演Iでは、「歯周治療のパラダイムシフト」という演題にて、大阪府ご開業の山本浩正先生がご講演されました。歯周治療のゴールにおいて、患者さんと医療者双方の満足度のベクトルが同じになることが大切であるとお話され、その座標軸を患者満足度として見直した場合のアプローチとして、プロービング値などの検査データの活用や、さまざまな情報をどのように伝えるかが重要であると説かれました。

 特別講演IIでは、「糖尿病、メタボリックシンドロームと歯周病―その予防と治療の現状―」という演題にて、富山大学理事で副学長と病院長を兼務されている小林正教授が、糖尿病やメタボリックシンドロームの現状、歯周病との関係、歯科医師・歯科衛生士へ期待することなど、医科から見た歯周病との関連と歯科への期待についてご講演されました。

 歯科衛生士教育講演では、「診療所歯科・病院歯科におけるSPTシステムについて」というテーマにて、診療所歯科を代表して東京都・黒田歯科医院の歯科衛生士品田和美先生が、長期症例を通じて患者の変化を見つめることの重要さについてを、また病院歯科を代表して愛知学院大学歯学部附属病院歯科衛生部の歯科衛生士安藤和枝先生が、病院歯科の概要とSPTにおけるプロフェッショナルケアとセルフケアの実際についてお話されました。

 ランチョンセミナーI(共催:株式会社ジーシー)では、東京医科歯科大学大学院歯周病学分野講師の小田茂先生が、「やってみようGTR(歯周組織再生誘導法)!」との演題にて、GTR法の歴史や、臨床における適応症、術式などを解説されました。

 なお、次回の春季学術大会は、2009年5月15日・16日に岡山コンベンションセンターにて、岡山大学大学院の高柴正悟教授を大会長に開催される予定です。

四日市市文化会館

四日市市文化会館

A会場(第一ホール)

A会場(第一ホール)

B会場(第二ホール)

B会場(第二ホール)

ポスター会場

ポスター会場

ランチョンセミナーI会場

ランチョンセミナーI会場

展示会場

展示会場