「日本歯科保存学会2014年度秋季学術大会(第141回)」が開催されました

  10月30日(木)・31日(金)の両日にわたり、山形市・山形テレサにて「日本歯科保存学会2014年度秋季学術大会(141回)/第16回日韓歯科保存学会学術大会 併催」が開催され、約1,090名の参加登録者があり、たいへん盛会でした。
  学術大会は、「良い歯で健康、長寿の人生 ―保存学3分野のエキスパートが歯を守る―Healthy Teeth, Healthy Mouth, Happy Long Life」をテーマに特別講演2題、韓国招待講演、シンポジウム3題 他が行われました。
  大会長は、日本歯科大学新潟歯学部歯科保存学第1講座教授の五十嵐勝先生でした。

  特別講演1では、大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座教授の林美加子先生を座長に、Division of Endodontics, University of British Columbia, Canada教授のMarkus Haapasalo先生から「Control of endodontic biofilm infection: key to success」という演題にて講演がありました。Haapasalo先生は、根管内バイオフィルム分野の世界的な先駆者であり、今回、歯内療法分野でのバイオフィルムに関する内容を分かりやすくお話しされました。

  特別講演2では、日本歯科大学新潟歯学部歯科保存学第1講座教授の五十嵐勝先生を座長に、山形大学大学院理工学研究科有機デバイス工学専攻卓越研究教授の城戸淳二先生から、「最先端研究における成功の秘訣Secret of Success in Advanced Research」という演題にて講演がありました。世界で初めて白色有機ELの開発に成功した城戸先生は今回、研究者へ向けたメッセージとしてお話しされました。

  韓国招待講演では、日本歯科保存学会理事長/愛知学院大学歯学部保存修復学講座教授の千田彰先生を座長に、KACD Vice President, Department of Conservative Dentistry, Yonsei University教授の Sung-Ho Park先生より「Ultrasound Doppler ; its application in dentistry for evaluating pulp vitality 」という演題にて講演がありました。

  シンポジウム1では、新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野教授の興地隆史先生をコーディネーターに、「長寿社会での歯の保存のために今すること」というテーマで行われました。講演1は、日本老年歯科医学会副理事長/日本歯科大学生命歯学部高齢者歯科学教授の羽村章先生が「健康長寿と口の健康」の演題にて、講演2は、日本障害者歯科学会理事/東北大学病院障害者歯科治療部の猪狩和子先生が「スペシャルニーズのある人の“歯を守る”ために」の演題にて、講演3は、日本口腔リハビリテーション学会理事長/大阪歯科大学口腔外科第二講座教授の覚道健治先生が「口腔リハビリテーション学と歯科保存学との連携について」の演題にて講演されました。

  シンポジウム2では、明海大学歯学部機能保存回復学講座保存治療学分野教授の横瀬敏志先生をコーディネーターに、「破折歯保存の最前線」というテーマで行われました。講演1は、日本歯科大学新潟生命歯学部歯科保存学第2講座教授の新海航一先生が「生活歯の亀裂・破折への対応」の演題にて、講演2は、神奈川歯科大学大学院歯学研究科歯髄生物学講座教授/共立歯科クリニークデュボワの石井信之先生が「垂直性歯根破折歯に対する保存治療アプローチ」の演題にて、講演3は、奥羽大学歯学部歯科保存学講座歯周病学分野教授の高橋慶壮先生が「破折歯の診断と治療法 ―歯内療法および歯周治療専門医の立場から―」の演題にて講演されました。

  シンポジウム3では、日本歯科大学新潟生命歯学部歯周病学講座教授の佐藤聡先生をコーディネーターに、「歯を取り巻く再生医療の最前線」というテーマで行われました。講演1は、国立長寿医療研究センター 歯科口腔先進医療開発センター 再生歯科医療研究部室長の中島美砂子先生が「自己歯髄幹細胞を用いた歯髄再生治療法の臨床研究」の演題にて、講演2は、東北大学大学院歯学研究科口腔修復学講座歯科保存学分野教授の齋藤正寛先生が「結合組織再生を目指した新規創薬の開発 ―歯からはじまり大動脈へ―」の演題にて、講演3は、東京女子医科大学先端生命医科学研究所(兼)歯科口腔外科准教授の岩田隆紀先生が「細胞シート工学を用いた歯周組織の再生」の演題にて講演されました。

  ポスター発表では、ジーシーより「CAD/CAM用レジンブロック材料の表面処理方法の違いによるセルフアドヒーシブレジンセメントの接着耐久性への影響」、「新規コンポジットレジンの耐摩耗性に関する研究」の演題にて弊社研究員から発表いたしました。

  展示ブースでは、CAD/CAMシステム用ハイブリッドレジンブロック「セラスマート」、接着性レジンセメント「ジーセムセラスマート」「ジーセムリンクエース」、シランカップリング材「セラミックプライマーII」、フロアブルコンポジットレジン「MIフローII」、含嗽薬<指定医薬部外品>「ジーシー『薬用』オーラルステリ」、根管治療システム 「NEX MTAセメント」、「NEX NiTiファイル」、「ガターパーチャソフトポイント」と根管長測定器「ルートナビ」など関連器材、舌の運動機能を測定する「JMS舌圧測定器」、予防関連製品「ルシェロシリーズ」等、新製品をはじめ、様々な製品の展示をさせていただき、多くの先生方にお立ち寄りいただきました。

  なお、次回大会は、2015年6月25日(木)・26日(金)に福岡県北九州市の北九州国際会議場および西日本総合展示場にて、九州歯科大学口腔治療学講座齲蝕歯髄疾患制御学分野教授の北村知昭先生を大会長に開催される予定です。


山形市・山形テレサ

山形市・山形テレサ

講演会場

講演会場


ポスター会場

ポスター会場

展示会場

展示会場