「日本歯科保存学会2015年度春季学術大会(第142回)」が開催されました

  6月25日(木)・26日(金)の両日にわたり、北九州市・西日本総合展示場及び北九州国際会議場にて「日本歯科保存学会2015年度春季学術大会(第142回)」が開催され、 1,200名を超える参加登録者があり、たいへん盛会でした。
  学術大会は、「Next Step」をテーマに特別講演2題、シンポジウム4題、歯科衛生士教育講演、市民公開講座、一般口演46題、ポスター発表141題、他が行われました。
  大会長は、九州歯科大学口腔保存治療学分野教授の北村知昭先生でした。

  特別講演Iでは、九州歯科大学歯科学健康増進学感染分子生物学教授/理事長/学長の西原達次先生を座長に、Lars U. Wahlberg 氏(President and CEO, NsGene Inc.)が「Encapsulation Technology for Central Nervous Disease with New Use in Dental Applications」という演題にて講演されました。

  特別講演IIでは、北海道医療大学口腔機能修復・再建学系う蝕制御治療学教授の斉藤隆史先生を座長に、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯学教育システム表化学分野教授の荒木孝二先生から、「我が国の歯学教育認証評価制度構築に向けて」という演題にて講演がありました。

  シンポジウムIでは、京都大学再生医科学研究所生体材料学分野教授の田畑泰彦先生を座長に、「炎症制御と再生医療 ?歯髄・歯周組織治療の新たなステップを目指して?」というテーマで行われました。講演1は、九州歯科大学口腔機能学講座口腔保存治療学分野助教の土屋志津先生が「歯内療法への応用を目指した炎症制御タンパク質による骨再生誘導法の開発」の演題にて、講演2は、新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔健康科学講座う蝕学分野助教の金子友厚先生が「再生歯髄組織におけるマクロファージ様細胞について」の演題にて、講演3は、大阪大学大学院歯学研究科助教の竹立匡秀先生が「脂肪組織由来多系統前駆細胞移植(ADMPC)による歯周組織再生療法の開発」の演題にて講演されました。

  シンポジウムIIでは、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科病態制御学専攻病態機能学講座歯周病態学分野教授の高柴正悟先生を座長に、「歯科保存学と産学官連携 ?日本のイノベーションで果たす役割?」というテーマで行われました。講演1は、大阪大学大学院医学研究科教授/内閣府規制改革会議委員/内閣官房健康・医療戦略室戦略参与の森下竜一先生が「アベノミクスにおける健康医療戦略と産学官連携活動への期待」の演題にて、講演2は、文部科学省科学技術・学術政策局 産学連携・地域支援課課長補佐の渡邉陽平先生が「我が国における産学官連携の動向について」の演題にて、講演3は、九州歯科大学口腔機能学講座口腔保存治療学分野助教の吉居慎二先生が「歯科用マイクロ内視鏡開発を通してみる新規歯科医療デバイス開発の実際」の演題にて講演がございました。

  シンポジウムIIIでは、愛知学院大学歯学部保存修復学講座教授/日本歯科保存学会前理事長の千田彰先生をコーディネーターに、「次世代の歯科保存学教育への提言」というテーマで行われました。講演1は、新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔保健学分野教授/日本歯科保存学会教育問題委員会委員、う蝕治療ガイドライン作成委員の福島正義先生が「超高齢社会における保存修復学教育のあり方」の演題にて、講演2は、神奈川歯科大学大学院歯学研究科歯髄生物学講座教授/日本歯内療法学会教育研究委員会委員長の石井信之先生が「ユニバーサル時代を迎えた歯内療法」の演題にて、講演3は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病学分野教授の原宜興先生が「学会として基礎実習をどう捉えたのか ?日本歯周病学会の取り組み?」の演題にて講演されました。

  シンポジウムIVでは、大阪大学大学院歯学研究科口腔分子感染制御学講座歯科保存学教室教授の林美加子先生を座長に、「EBMは歯科臨床を変えてきたか? ?来る10年への針路を考える?」というテーマで行われました。講演1は、福岡歯科大学総合歯科学講座高齢者歯科学分野教授の内藤徹先生が、「エビデンスをまとめる ?臨床研究集積の必要性とコクラン共同計画の役割?」という演題にて、講演2は、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野教授の和泉雄一先生が「エビデンスを使う ?EBMに基づいた診療ガイドライン使用の成果と課題?」の演題にて、講演3は、九州歯科大学歯科医学教育センター教授の角舘直樹先生が「エビデンスを創る ?ハイブリッド型歯科医師の育成にむけて?」の演題にて講演されました。

  ポスター発表では、「新規レジン強化型グラスアイオノマー充填材料におけるバルクフィル特性の評価」、「「MIグレースフィル」と「G-プレミオボンド」を用いた歯質に対する接着性評価」の演題にて弊社研究員から2題発表いたしました。

  展示ブースでは、多目的光重合型1液性ボンディング材「G-プレミオボンド」、ナノフィラー配合ペーストタイプコンポジットレジン「MIグレースフィル」、接着性レジンセメント「ジーセムセラスマート」「ジーセムリンクエース」、シランカップリング材「セラミックプライマーII」、貴金属/非貴金属/ジルコニア用接着性プライマー「メタルプライマーZ」、根管治療システム 「NEX MTAセメント」、「NEX NiTiファイル」、「ガターパーチャソフトポイント」と根管長測定器「ルートナビ」など歯内療法関連器材、舌の運動機能を測定する「JMS舌圧測定器」、予防関連製品「ルシェロシリーズ」、 シャープニング不要のスケーラー「アメリカンイーグルXPシリーズ」他新製品をはじめ、様々な製品の展示をさせていただき、多くの先生方にお立ち寄りいただきました 。

  なお、次回大会は、2015年11月12日(木)・13日(金)に東京都・文京シビックホールにて、日本大学松戸歯学部歯内療法学教授の松島潔先生を大会長に開催される予定です。


講演会場

講演会場

ポスター会場

ポスター会場