「第54回日本歯周病学会春季学術大会」が開催されました

  5月27日(金)・28日(土)の両日にわたり、福岡市・福岡国際会議場にて「未来へつなげる歯周治療」をテーマに、「第54回日本歯周病学会春季学術大会」が開催され、約2,090名の参加登録者があり、たいへん盛会でした。
  学術大会は、特別講演4題、シンポジウム6題、中国牙周病学会会長講演、学会学術賞受賞記念講演、歯科衛生士シンポジウム、一般口演、ポスター発表、ランチョンセミナー4題、市民公開講座他が行われました。
  大会長は、福岡歯科大学口腔治療学講座歯周病学分野の坂上竜資教授でした。

  特別講演1では、「抗体医薬・分子標的薬とその展望」とのテーマで、徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部歯周歯内治療学分野の永田俊彦先生を座長に、秋田大学大学院非常勤講師の大杉義征先生が、「日本初の抗体医薬品第一号『トシリズマブ』誕生までの30年?基礎研究から応用へ?」の演題にて、トシリズマブの基礎研究から開発へと進展した過程をふりかえられ、トシリズマブによるIL-6のシグナル伝達阻害作用が免疫炎症性疾患発見に対して治療効果を発揮する仕組みについて講演されました。

  シンポジウム1では、「ゲノム医科学が歯周病の診断と治療をどう変えるか」とのテーマにて、新潟大学大学院医歯学総合研究科の吉江弘正教授を座長にて開催されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。
  「日本人の歯周病感受性に関わる遺伝子多型」:新潟大学医歯学総合病院歯科総合診療部の小林哲夫教授、「ゲノムから多因子病に迫る:総合失調症を例にして」:九州大学生体防御医学研究所の服巻保幸教授、「病原菌のゲノム解析から菌株の多様性をみる:病原性大腸菌を例として」:宮崎大学フロンティア科学実験総合センターの林哲也センター長。

  歯科衛生士シンポジウムは、朝日大学歯学部歯周病学講座の渋谷俊昭教授を座長に、「歯科衛生士のための歯周病管理?認定歯科衛生士が行うこと?」とのテーマにて開催されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。
  「歯周治療後の補綴物のメインテナンスの実際」:熊本・東歯科医院勤務歯科衛生士の豊永久美先生、「歯周治療中の歯科衛生士の関わり」:福岡・水上歯科クリニック勤務歯科衛生士の下田裕子先生、「障害者歯科における歯周治療の現状と認定歯科衛生士の役割」:日本歯周病学会認定歯科衛生士の石井里加子先生。

  なお、次回大会は、2011年9月24日(土)に下関市・海峡メッセ下関にて広島大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野の栗原英見教授を大会長に開催される予定です。

福岡国際会議場

福岡国際会議場

学会会場

学会会場

ポスター会場

ポスター会場

展示会場

展示会場