2つの予防と口腔機能への注力で多くの患者さんの健康を守る
2023年6月に静岡市にて開業した「ほりべ歯科クリニック」。
大学で研究を続けてきた院長が知見を活かし、理想の診療を体現する。
幅広い年齢層に予防を普及させたい
「ほりべ歯科クリニック」はJR静岡駅から車で10分ほどの閑静な住宅街に開院した。白を基調とした落ち着いた佇まい。大きなガラス窓から日の光が差し込む待合室。院内には、“ストレスのない空間にしたい”という院長の思いが込められている。
院長を務める堀部耕広先生はこの地で開業するにあたり、綿密な診療圏調査を行ったという。
「調査をしたところ、この地域は年齢比率が全国の平均値くらいだということがわかりました。幅広い年齢層の患者さんを診療したいと考え、ここに決めました」
堀部先生は卒後、大学で研究を続けた後に開業に踏み切った。専門は補綴だがサルコペニアやフレイルの研究にも勤しみ、口腔と全身の関係を強く意識している。
「当院のコンセプトは予防ですが、この予防には2つの意味があります。ひとつは、痛みがなくてもメインテナンスで定期的に来院いただき口腔状態を良くする、成人や小児に対する予防。そしてもうひとつは、口腔機能を維持し健康寿命を延伸していく、高齢者に対する予防です。この2つは分けて捉える必要があると考えています」
幅広い年齢層の患者さんを診療したいとの堀部先生の考えには、自身の専門分野を活かした様々な予防を実践したいという意志があった。
かゆいところに手が届いたジーシー製品で診療を展開
開業にあたって、ユニットの選定は慎重を期したいと、様々なメーカーのユニットを見て回った堀部先生。最終的にジーシーのイオム アクアを導入した決め手は、その操作性だったと強調する。
「例えば、フットペダルは非常に使い勝手が良いですし、パネルの記憶装置の設定の仕方も簡単です。一つひとつがきちんと行き届いていて、ストレスなく診療ができること。これが大きいです」
また、X線CT診断装置に選定したAadva GX-100 3Dは、使用してみてその性能に驚いたそうだ。
「とにかく処理速度が速いです。それでいて画像は鮮明なので、申し分ありません」
そのほか、予防において大きな役割を果たすブラッシング指導の歯ブラシは、医院に務める歯科衛生士の希望により、すべてルシェロシリーズを用いている。
「ルシェロは形状のバリエーションが豊富で、患者さんの口腔内に本当に合ったものを“処方”できる。ブラッシング指導も進めやすいです」と、その評価も高い。
口腔機能低下症の検査と対応で健康へのさらなる貢献を目指す
堀部先生は、口のトラブルから全身疾患につながることを初診時から積極的に伝えるようにしているが、まだまだ患者さんへの浸透は不十分だと感じているという。口と全身の関係をもっと浸透させるべく、「ほりべ歯科クリニック」では口腔機能低下症の検査の取り組みを始めた。
「医科でいうところのメタボリックシンドロームのような、わかりやすい指標が患者さんの意識を変えると思っており、口腔機能低下症の検査を推し進めています。将来的には、初診時には必ず検査をする体制を構築できればと考えています。それだけ、重要な検査だと認識しています」
また、口腔機能低下症の検査を行うだけでなく、口腔機能が衰えている患者さんをフォローできるよう、管理栄養士をスタッフに迎えるなど、力を注いでいる。
「噛めなくなったら諦めるのではなく、そこから食形態をどのようにしていくかなど、栄養指導につなげていければ良いと考えています」
予防を標榜し、健康寿命延伸につながる試みを積極的に展開していく堀部先生と「ほりべ歯科クリニック」。地域に住む方々にとって、実に心強い存在と言えそうだ。