マイクロスコープを軸に 患者さんとスタッフに愛される医院
“きちんとした治療”と“わかりやすい説明”を形にする医院が増築によりさらなる態勢強化を実現した。
スタッフに長く勤めてもらうため増築を決意
都心から電車で30分圏内にあり、住みやすい街としても知られる川口市。川口元郷駅から徒歩3分という立地に建つ「デンタルクリニックK」が、開業13年目にして増築を果たした。増築を決めた背景を、院長・渥美克幸先生はこう語る。
「何より、スタッフに勤め続けてもらいたかったということです。産休などによるスタッフの入れ替わりに際し、既存ユニットの数ではやりくりが難しく、母体を大きくしておく必要があると考えて増台を図りました」
「デンタルクリニックK」の大きな特徴として挙げられるのは、すべてのユニットにマイクロスコープが装備されているところだ。マイクロスコープは歯科医師のみならず、歯科衛生士も使用。先輩の施術の動画を後輩が観て学ぶなど、教育面でも活用している。また、日本顕微鏡歯科学会の認定歯科衛生士が多数在籍し、全員が認定歯科衛生士になるべく日夜研鑽を積むなどモチベーションも非常に高い。熱心で高いスキルを持った歯科衛生士に長く勤めてもらいたいという願いが、増築を後押しした。
感染対策に根ざしたイオム 和に共感
増築にあたり、ジーシーの新ユニット・イオム 和(なごみ)を4台導入した。選定した最大の理由は感染対策による安全性だと渥美院長は強調する。
「一番良いと思ったのは、汚れやすい箇所が一目でわかるカラーゾーニングです。グレーの部分は取り外して消毒や滅菌ができるので、不潔な手で触れても大丈夫ということが視覚的にわかりますし、清掃もしやすいです。また、シートの表面に抗菌・抗ウイルス加工のコーティングがなされているところも、新しいと思いました。その他、水回路や空気にも工夫が施されています。各社さまざまな考え方でユニットを作られていますが、感染対策を中心に据えたユニットは非常に画期的だと思いました」
きちんとした治療の提供とわかりやすい説明
「デンタルクリニックK」は開院以来“きちんとした治療”の提供を掲げ、妥協なきこだわりを貫いている。その原点は、渥美先生が勤務医時代に感じたやるせなさや情けなさだった。
「訪問診療で、口腔内の状態が悪く、食事にも苦労する患者さんに接することがありました。そのたびに、もっと早くから適切に介入できていればと思わずにいられませんでした。きちんとした治療で患者さんを守るべく開院したのが当院なんです」
また、最適な治療を追求する一方で、いかにきちんと治療をしてもそれを患者さんと共有できなければ理解が得られず、治療を繰り返すことになるとの懸念もあった。その思いが、マイクロスコープ完備のきっかけになっている。
「例えば歯石を取ったとき、きれいにしましたとの言葉だけでなく、マイクロスコープでの静止画や動画で実際に見ていただけます。患者さんに対して伝える仕組みが構築できていると感じています」
加えて、静止画や動画の効果を最大限に活かすため、すべての診療ブースには2つ以上のモニタが備えられており、治療前と治療後の画像の比較などもできるようにしている。
コンセプトの貫徹が医院のファンを生み出す
医院全員による真摯な対応と、ビジュアルを用いた明瞭な説明が、患者さんから好評を得ていることを実感しているという。
「手前味噌かもしれないですが、当院の患者さんは猛烈にファンになってくれるんですよ。とりあえず近いから通っているという方は少なく、デンタルクリニックKだから通っているという方が多いんです」
日々の努力により、患者さんに愛される医院を作り上げてきた渥美先生は、さらなる発展を確信している。
「これまで培ったマイクロスコープを軸にしたシステムを今回の増築でも継承していますので、間違いなくうまくいくと思っています」
実直にコンセプトを貫き、それを具現化する方法を模索して、積極的に取り入れてきた「デンタルクリニックK」は、今後も多くのファンを獲得していくことだろう。