家族が手を携えて 充実の医療を提供する
父の医院を引き継いだ院長のもとに、眼科医師の姉と歯科医師の妹が集結。
手厚いホスピタリティで地域の患者さんに貢献している。
歯科と眼科がひとつに生まれる相乗効果
日本有数の家具の生産地として知られる福岡県大川市。この地で約50年前に開業した歯科医院が、2020年に眼科を増設し「木下総合歯科眼科」が誕生した。
医院の入り口を抜けると、歯科と眼科の受付が並んでいる。受付を正面に見て左手が眼科のスペース、右手が歯科のスペースとなっている。歯科の院長である木下滋先生は、2016年に父から歯科医院を引き継いだ際に、旧クリニックから500メートルほど離れた現在の地に新築移転した。その後、姉で眼科医師の和泉先生を眼科の院長に迎えて医院を経営している。滋先生は、歯科と眼科の併設について相乗効果を実感しているという。
「ご高齢の方など、歯科と眼科の両方を必要とされている患者さんは少なくありません。歯科の患者さんが眼科を必要とした際に当院を選んでくださったり、その逆もあります。ひとつの施設で対応できるのが患者さんにとって便利なようです」
待合室や受付を歯科と眼科で共有していることで、両スタッフが互いに助け合える態勢も見受けられ、院内には一体感がある。これが、相乗効果を生みやすい土壌となっているのかもしれない。
訪問診療は妹の歯科医師が担う
「木下総合歯科眼科」の診療コンセプトは“患者さんが生涯しっかり食べられるようにする”である。来院される患者さんはご高齢も多く、特に食べることを生きがいにされている方が多いそうだ。このコンセプトには、患者さんの願いを歯科医師としてサポートする姿勢、そして、しっかり食べていただき、健康寿命を延ばす礎になればという滋先生の強い思いが込められている。
診療コンセプトを日々診療で体現していくうえで、新たな課題も浮き彫りになってきた。
「自動車免許を返納したので通院できなくなったという方が増えてきました。私たちには、長年診てきた患者さんに対して診療を続けていく責任があります。訪問診療は取り組むべき課題のひとつでした」
訪問診療を推進するために滋先生が協力を仰いだのが、妹で歯科医師の聡子先生である。聡子先生は現在訪問診療を専門とする医院で研鑽を積みつつ、非常勤で「木下総合歯科眼科」の訪問診療を担当している。
ジーシー製品導入の決め手はフットワーク
現在、「木下総合歯科眼科」のユニットは全てジーシー製品となっているが、2016年の移転当初は1台しかなかった。
「営業の方のフットワークの軽さが一番の決め手です。困ったときに相談するとレスポンス良く応えてくれて、助かったことがあり、それからジーシー製品に切り替えました」と、滋先生は選定理由を語る。
昨年にはアーム型X線CT診断装置Aadva GX-100 3Dを導入した。インプラント治療を強化するためだったが、それ以外にも多くのメリットを感じているという。
「例えば、唾石症の疑いがあって口腔外科に紹介するか判断が難しい患者さんがいらっしゃった際、Aadva GX-100 3Dで確実な確認ができ、自信を持って紹介できたことがありました。このような橋渡しがしっかりできると、患者さんの健康につながり、当院の信頼度も上がると考えています」
さらなるホスピタリティ実現のため日々改善を続ける
「木下総合歯科眼科」では、ホスピタリティの充実に力を注いでいる。バリアフリーはもちろん、待合室の天井などには木のぬくもりを取り入れ親しみやすい空間を作り出している。そして何より、スタッフの教育や労務面においても心を配るなど、滋先生は日々試行錯誤を続けている。
「まだまだ、発展途上の医院だと思っています。修正点を見つけながら、小さいことを改善し続けていく。そうすることで患者さんの期待に応えていきたいです」
家族3人が医療の道に進み、生まれ育った大川市に集結。「木下総合歯科眼科」は進化しながら、地域の患者さん を優しく支えていく。