患者さん、そしてスタッフが抱える願いを着実に実現する歯科医院
住宅街が広がる福岡市南区にある「ひろた哲哉歯科」の廣田哲哉院長は、
開業5年目の現在、歯科医院に関わる全ての“人”が抱える願いの実現のために邁進される。
開業5年目で質・量・規模は倍以上に
「ひろた哲哉歯科」は複合商業エリア内に立地するメディカルビルの2階に2014年新規開業した。開業当時は、院長の廣田哲哉先生、歯科衛生士、歯科助手、受付の4名、ユニット4台でのスタートだった。
その後、廣田先生の行動力と診療哲学により「ひろた哲哉歯科」はパワフルな発展を続け、2018年4月には診療所スペースを倍以上に拡張した。
「長い歯科医療人生のなかで、今は患者さんやスタッフなど人に投資する時期だと考えています。お互いが満足でき、ここに来て良かったと喜んでもらうためには、それなりの設備や空間も必要です。そして、気が付いたらこうなっていました」と廣田先生。季節で言えば、やっと春を迎えたところだという。
現在、設置ユニットは13台で、そのうちの12台をイオムレガロが占める。また、術前術後における撮影専用の診療室(Photo Studio)が設けられ、ユニットが1台配置されている。
機能的に設計された診療空間
4月のリニューアルにより「ひろた哲哉歯科」は総合歯科クリニックに発展した。待合室から診療エリアに入ると、左側が治療のキュアエリア(Cure Area)、右側が予防のケアエリア(Care Area)に分かれている。待合室の奥にはキッズコーナーと託児室が完備され、併設してユニット2台の小児用診療室がある。
「スタッフや患者さんが動きやすい動線、そして医療の棲み分けを考えました。患者さんは年齢、性別にかかわりなく満遍なく来院され、目的も予防から保険診療、自由診療、高度医療などさまざまです。それらを同じ場所で行うのではなく、効率良く安全に医療を提供して、患者さんはもちろんスタッフにも満足してもらえるようにレイアウトを考えました」
キュアエリアには、4台のユニットがパーテーションで仕切られた空間にゆったり配置されている。奥にはマイクロスコープを装備した個室の診療室が2部屋(外科用と補綴用)。一方、ケアエリアは個室タイプで4部屋を備える。また、それらに付随するようにカウンセリングルームも3つ設けられている。
「とくにカウンセリングが重要だと考えています。患者さんが望むこと、自分たちができることをしっかり話し合い、患者さんが納得した上で選ぶインフォームドチョイスを心掛けています。押し付けるような診療は絶対にダメです。だから、初診時の初診用のカウンセリングルーム、歯科衛生士によるケアのためのケア用のカウンセリングルーム、さらに治療のために使うキュア用のカウンセリングルームを設けて、フルに活用しています」
歯科医療に対する潜在的ニーズやウォンツを諦めない
開業5年でここまで発展したのには廣田先生の優れた人間洞察力がある。
「表面的なカウンセリングだと本音は分かりません。私が大事にしているのは、言葉には出さないけれど、本当はこうしてほしいと思われている暗黙的なニーズやウォンツです。それらを察して解決するにはどうしたら良いのか考え、できることから取り組んでいます。例えば患者さんには、予約が取りづらい、子供が小さいから行きづらい、待ち時間が長いのに治療時間は短いなど、いろいろな思惑があります。スタッフにも、もっと勉強したい、小さい子供がいるので常勤できないなど、口には出さない隠れたニーズがあります。そんな暗黙のニーズをなんとしてでも実現したいのです。解決するために何をしたら良いのか、徹底的に模索して実行するようにしています」
ちなみに、託児室は患者さんだけでなくスタッフのためでもある。その結果、患者さんもスタッフも開業当時からの人が離れず、年々増加している。そんな「ひろた哲哉歯科」の取り組みを患者さんも敏感に察知し、現在も紹介の新患が月に170名も来られるという。歯科医院にかかわるすべての人たちが、心の中で求めていることに応えて提供していく「ひろた哲哉歯科」。どこまで発展していくのか目が離せない。