大阪の若き熱血歯科医師が 故郷に新風を吹き込む
子どもが安心して通える医院を意識し、若き院長が奮闘する「ふくろう歯科」。
愚直に信念を貫く姿勢が、早くも患者さんの支持を集めている。
生まれ育った場所に子どもたちが通いやすい歯科医院を
大阪市と京都市という2つの大都市の通勤圏内にあるベッドタウン・枚方市の住宅街に、2020年2月「ふくろう歯科」は開院した。この地は、院長の有江大紀先生の故郷であり、実家を改築しての開業であった。
「歯科医師になろうと決意した時から、ここで開業しようと決めていました。生まれ育った場所で、地域社会に貢献したいという想いが強かったからです」 開業するうえで有江先生が強く意識したのが“子どもたちが通いやすい雰囲気”だ。医院から徒歩5分圏内に小学校と中学校があることから小児の患者さんが多いのは確かだが、それに加え、自身の幼い頃の体験も影響していると有江先生は語る。
「子どもの頃、歯科医院に行くのが本当に苦痛でした。怖くて痛いイメージしかありませんでした。だからこそ、自分は子どもが通いやすい、怖くない歯科医院を作りたいと思いました」
その言葉を具現化したかのような医院の内装は、木目を基調として暖かみにあふれている。また、待合室には広いキッズスペースを設置し、子どもたちが楽しく過ごせるように配慮。また医院名は、子どもたちを迎え入れるために親しみのある動物の名前が良いのではと考え「ふくろう歯科」と名付けた。今では、ふくろうは医院の優しさを象徴するキャラクターになっている。
シンプルイズベストで選んだジーシーのユニット
有江先生は現在33歳。大学を卒業後、3年間勤務医として研鑽。そして開業を視野に大阪に戻り、1年間で6ヵ所もの医院を掛け持ちで非常勤として働きながら開業準備に励んだ。さまざまな医院で働いた経験は、医院作りや導入ユニットの選定に役立ったという。
「勤務医時代に国内のほとんどのメーカーのユニットを使用しました。開業時にジーシーのイオム レガロを選んだのは、シンプルイズベストの操作性です。足下のボタンが1つしかないので踏み間違えることがない。またハンドピースなどの器具の出し入れがスムーズで、ホースが絡まりにくく安全ですね。常に一番安定したパフォーマンスが出せて、患者さんにも安心していただけると思いました」
医療者として妥協せず最大限の力を注ぎ込む
有江先生の治療理念は“今できる100%の歯科医療”。治療のための手間は惜しまない。例えばボンディングひとつとっても、2ステップのボンディング材をメインにしつつ、患者さんの状態により時間をかけにくい場合1ステップに切り替えるなど、状況や被着物によって複数のボンディング材を使い分けているという。
「患者さんからすると、どのボンディング材を使っているかなんて分からないかもしれません。でも、分からないところこそしっかりやりたいのです。最善と考えられる方法があるなら、患者さんのために迷わず実行する。それが医療者として大切なことだと考えています」
目指すは歯科総合診療医
情熱と信念によって培われた優しい雰囲気と真摯な診療が地域に支持され、開業して約1年が経った「ふくろう歯科」は順調に来院者数が増えている。ほどなく歯科医師を1名増員し、診療体制の強化を図る予定だ。
「当院の最終的な目標は、歯科総合診療医です。ほとんどの歯科疾患の治療に対応し、患者さんはここに来ればもう大丈夫、という体制を一日も早く整えたいのです。また、将来的には訪問診療も行えるようにして、もっともっと地域に貢献したいです」
地域に愛される明確な未来像に向かって、有江先生と「ふくろう歯科」は突き進んでいく。