『For You』すべての人のための歯科医療を目指して
院長の熱い想いが込められた「いいやま歯科医院」が
2020年6月にリニューアルオープンした。
人材を活かした斬新な設計
東武スカイツリーラインの新田駅から徒歩で15分ほどの草加市八幡町に「いいやま歯科医院」がある。スロープが備わった玄関から入ると、明るく開放的なエントランスが広がり、車椅子の患者さんも楽々通れるスペースが確保されたバリアフリー設計の歯科医院だ。2階建ての1階を治療用フロア、2階をメインテナンス用フロアとしており、院内をぐるりと見渡すと至る所に院長である飯山浩靖先生のこだわりがちりばめられている。
1階にはイオム アクアを導入した特診室と、4台のイオム レガロが並ぶ一般診療室があり、そのうちの1台にはマイクロスコープが備わる。ゾーニングされた消毒・滅菌室が隣接し、滅菌スペースを扉で遮断できるよう設計されている。そこでは専任のクリーンスタッフが常時消毒・滅菌業務を行っている。
2階のメインテナンス用フロアは、すべてのブースが個室設計。各ブースには歯科衛生士の名前が記されたプレートが掲げられ、各人が責任をもって管理する専用スペースとなっている。設計時には床の色をはじめインテリアに至るまで歯科衛生士自ら決定することが許されたという。まさに、歯科衛生士のパーソナルメインテナンス空間である。
ともに危機を乗り越えたスタッフも『You』
いいやま歯科医院が開業したのは2000年のこと。現在駐車場となっているスペースに建坪面積25坪、スタッフ3名からスタートした。「開業以来、常に『For You』という言葉を胸に邁進してきました」と飯山院長。「For You」をコンセプトに成長を遂げていた2011年、東日本大震災により医院経営が窮地に陥ったのだという。余震が続き、不安を感じた患者さんは相次いでキャンセルし、医院経営が一気に傾いた。
「本当に窮地でした。どんなに頑張って解決策を試みても悪くなる一方で、私はこんなに頑張っているのに、どうしてうまくいかないのだろうと毎日悩みました。その窮地を救ってくれたのはスタッフでした」
知恵を貸してほしい、助けてほしいとスタッフに頭を下げて頼み込んだところ、スタッフが親身になり多くのことを提案してくれたのだという。「うれしかったですね。その後すぐに丸2日間、医院を緊急クローズしてスタッフとともに徹底討論しました」と飯山院長。そのコミュニケーションがきっかけとなり医院の危機を乗り越えたという。
「私はずっと、『For You』のYouは患者さんだと思っていたんです。でも、この経験で気づきました。スタッフも『You』なんだと」
飯山院長は、これを機にスタッフ教育にも力を注ぐようになり、外部研修への積極的な参加を促すようにしたという。「活躍されている先生方の話を多く聞いて、それをどんどん取り入れることが大切だと考えています」と飯山院長は語る。その甲斐もあって、これまで以上に患者さんが増え、そして2020年6月、リニューアルオープンを実現させた。
患者さんへの5つの約束事とそれを実現するためのパートナー
飯山院長は、『For You』のコンセプトを実現するために、具体的な行動指針として、患者さんに5つの約束事を標榜している。
➀日本一元気で明るい歯科医院
➁日本一説明をする歯科医院
➂消毒・滅菌は日本一
➃世界水準の最先端治療
➄地域に密着した情報発信の場
これらの約束事を守るためのパート
ナーがジーシーだという。ユニット、消毒・滅菌機器、X線機器、口腔機能検査機器に至るまでの様々な機器をジーシー製品から選んでいる。その理由には大きく2つあるという。
「ジーシーの製品が良いというのは大前提にあります。しかし、それ以外にメンテナンスがしっかりしていることと、多種多様な製品を扱っていることが決め手です。私たちはスタッフも多いので材料や機器の管理の煩雑さは大きな問題となります。窓口が1つになることで、皆、治療に集中できます」と飯山院長。
スタッフに託す医院の未来
「いいやま歯科医院」がこれから描く未来像は永続性だという。
「院長が引退したら、歯科医院がなくなるということではダメです。『私がこの歯科医院を守る』という自覚を持ったスタッフを一人でも多く育て、未来を託したいです」
飯山院長の力強いまなざしの奥から、未来への決意とスタッフへの深い愛情があふれていた。