8211 DENTAL CLINIC

8211 DENTAL CLINIC
東京都東大和市向原

おしゃれな空間で間口を広げ 患者さん目線の診療に専心

経験豊富な院長が様々なアイデアを駆使して作り上げたのは、
まるでカフェのような洗練されたデンタルクリニックだった。

いつでも気軽に立ち寄れるような場所に

 

 西武拝島線・東大和市駅から徒歩1分という好立地に「8211(ハニイイ) DENTAL CLINIC」はオープンした。あえて “開院 ” ではなく “オープン” という言葉を選んだのは、医院の趣きからその言葉がピッタリくるからだ。
 エントランスを抜けると目に付くのは、テーブルやベンチが並ぶオープンカフェのようなL字型のスペース。受付や診療室などのエリアは白い壁で分断されており、一見では歯科医院には見えない。また、奥のテナントには実際のカフェが入っている。
 「気軽にいつでも立ち寄っていただけるような場所を作りたかったのです」とコンセプトを話すのは、清野麻衣子院長。清野院長は東京歯科大学卒業後に大学病院の口腔外科、麻酔科、放射線科、救急救命センターなどで研鑽を積み、結婚後は家庭と両立しながらいくつかの歯科医院で勤務医として院長を勤めた。そのまま勤務医で歯科医師人生をまっとうしようかとも考えたが、ここ数年開業への思いがふつふつ湧き上がってきたそうだ。
「若い頃は経営者の意向に沿って治療することに疑問を抱きませんでしたが、だんだん自分の治療方針が固まってくるとそうもいかなくなりました。理想とする治療を完全に行いたいという思いが募り、子育ても一段落したタイミングだったので、思い切って開業を決意しました」

 

アイデアが詰め込まれた独自の医院設計

 

 設計に目を向けると、女性らしい細やかな配慮が随所に見受けられる。
 先述のL字型の空間は待合室兼フリースペースであり、非常に広い面積が確保されている。その理由を清野院長はこう語る。
 「余白の空間かもしれないですけど、余白が広いほうが心に余裕が生まれると思うんです」
 また、このフリースペースとすべての診療ブースを隣接させ、患者さんがユニットの正面側からすぐに座れるという設計にしているのも大きな特徴だ。このアイデアが思い浮かんだのは、開業前にユニットを選ぶために訪れたデンタルショーで、イオム アクアを見つけた時だったという。
 「ユニット内の水の洗浄システムによる衛生面と、デザイン性が気に入りました。ユニットのフォルムとブルーのライトを見て、患者さんにこのユニットを正面から見てほしいというアイデアを思いつき、院内のレイアウトを考えました」  このレイアウトにより、患者さんは体を預けるユニットをちゃんと確認できて診療への安心感を得られ、さらに診療スペースでの移動が最小限で済むことで緊張感の緩和にもつながっている。また、患者さんとスタッフの動線の確実な分離も実現している。
 その他、フリースペースに隣接するアンティークな雰囲気のパウダールームなども目を引き、総じて歯科医院らしさが排され、洗練された空間となっている。

 

 

提供したいのは患者さん目線の地道な治療

 

 スタイリッシュな医院設計から誤解されることもあるというが、清野院長は診療に華やかさを求めてはいない。
 「私が目指すところは『患者さん目線の地道な治療を、おしゃれな空間で行う』です。もちろん必要に応じて自費診療も行いますが、ベースは保険診療。治療回数もできるだけ少なくして、患者さんの経済的、時間的な負担も軽減していきたいと思っています」と自身の理想を描く。また、こんな思いも抱いているという。
 「口腔外科に入局していましたので、その知見を活かして、見逃されがちな口腔粘膜疾患の早期発見にも貢献したいです」
 来院しやすさを意識したきめ細やかな空間作りに自身の持つスキルを重ね合わせ、地域の歯科医療に貢献したいと語る清野院長のハートは、どこまでも真摯でまっすぐだ。