かわかみ歯科

かわかみ歯科
三重県四日市市東坂部町

患者さんに向き合う姿勢こそが大切だと実証する歯科医院

最寄り駅まで車で20分。遠く離れた里山の麓に大きなクリニックが現れた。
誰の目にも留まるシンボル的な建物は、地域住民の歯科医療への意識を高める。

 

里山の麓で生まれた石造りのクリニック

 

 最寄り駅から車で約20分。裏手には古くからの住宅、道路に沿って小川が流れ田園風景が広がる。その先の丘陵地には新しい住宅が広がりつつある。商店は少なく、数百メートル行くと民家もまばらで自然が広がる。
 「かわかみ歯科」は、そんな里山の麓で2016年7月に新規開業した。御影石や大理石を多用した石造りのクリニックは外車ディーラーかと見間違えてしまう重厚な造りである。
 「町の中心部や住宅街よりも、少し外れた場所のほうが逆に目立つかなとも思いました」と院長の河上将太先生。医院前の県道は交通量も多く、石造りの大きなクリニックは開業前から注目され、建築中から予約のアポイントも入ってきたという。
 「かわかみ歯科」は外壁や内壁、床から受付カウンターまで天然石を用いたホテルのような風合いとなっている。「父が石材関係の仕事をしていることもあり、このようになりました。でも以前から、ホテルのロビーのような空間にあこがれていたんです。一般の人にとって歯科医院は、できれば行きたくないと思われる場所でもありますので、くつろげる空間になるようにしました」。

患者さんは「話したい、自分の思いを聞いてほしい

 

 開業して半年余り、患者さんは順調に増えている。最初は半信半疑で来られた患者さんも、窓が大きく開放的な診療空間と河上先生の患者さんへの向き合い方に安心され、家族や知人に紹介してくれるようになった。
 「どなたでも来院されたら、最初に口腔内カメラG-カムFINEで口腔内写真を撮って口腔内の状態や治療の選択肢、ビフォー&アフターなどの説明を必ず行います。初診時に1時間以上かけてお話をすると、患者さんも必死に自分の思いをぶつけてくれます。話を聞いてほしいと思っている方が本当に多いと思いました」 毎回の治療でも今日は何を行い、どのように治療したのかを必ず説明する。患者さんはそのような説明を受けたことのない人が多く、自分たちの思いもぶつけられる歯科医院ということで安心されるのだろう。
 診療室は広めの半個室タイプ。将来のマイクロスコープ導入を見据え広めに設計されたという。ユニットはイオムレガロ、X線はプロマックス3D Plusを導入している。「ユニットは使いやすさとメインテナンスの良さ、CTは画像の美しさで。とくにCTは歯周病の状態も把握でき、分かりやすく説明できるので患者さんにも好評です」と語られる。

「歯科医療が面白くなってきました」

 

 河上先生が開業前に勤務していたクリニックは、17台のユニットで1日あたり200人以上の患者さんが来られていたという。
 「勤務医時代には多くの症例に接することができました。こんなに崩壊した口腔内でも正しい治療をすることで、こんなにも改善するのかということを目の当たりにしました。勉強したことをすぐに活用できる環境だったので、自信がつくとともに、ますます勉強の意欲が出てきました」
 歯科医療は術者だけでなく、患者さんと一緒に、より良い方向に口腔内を導いていかなければならない。そのためにも、まだまだいろんなことを勉強したいと河上先生は意欲満々である。誰の目にも留まるシンボル的クリニックの「かわかみ歯科」は、地域住民の歯科意識向上にも一役を担っている。「今は本当に歯科医療が面白いと感じています」と語る河上先生の優しい目が印象的だった。