52才、女性。口が途中から開かない。そして、開くときに痛い。スプリント療法にて治療を開始し、その調整にオクルーザーを使用。

alt 図4

開口閉口時の顎関節スキャノグラム。開口時でも下顎頭は関節隆起を越えることができない。

 


2-1 初診時の習慣性咬合位

咬合力バランス
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重心はほぼ中央にあるが、咬合力のバランスはイエローで左が強い。右の犬歯から第一大臼歯までの咬合がない。
バランスデータ
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左右のバランスは59.4%と40.6%で左が強い。
alt 図5

当医院ではオクルーザーなどのデータを患者さんごとのデータベースに登録して管理している。ここではこの患者さんの理想の咬合状態をシュミレーションしてみる。それを参考にスプリントを製作し、削合する場所やレジンを添加する場所を決めるのに利用している。

 


2-2 スプリント装着後

咬合力バランス
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重心の位置、咬合のバランスも問題はない。


バランスデータ
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左右のバランスは51.4%と48.6%でほぼ対称。

アイランド
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左の(1)と(2)のあいだは第一小臼歯がクロスバイトのため、あえて咬合させなかった。
1週間後関節部の疼痛はなくなり、開口障害も改善されつつある。