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審美的障害を極力少なくするように維持装置の形態、設定位置を配慮した金属床義歯を製作したつもりだったのだが、数年後に人工歯の色が黄色くなってきたと再来院された。
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飲食物による着色が原因かと初めは思ったが、よく観察してみると、エナメル層の摩耗によるデンチン層の露出が影響したのではないかと考えられた。形成面はリペアーボンドIIによる接着性を経過判定するために2通りの方法で付与した。
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アルミナサンドブラスト処理後、リペアーボンドIIを塗布し1分間重合。患者さんの白くと言う希望に応えてアクシスA1を反対側歯形態を参考にしながら確実に築盛した。その後、予備重合を1分間して次へ進む。
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反対側と同じ処理を行なった後、アクシスを築盛して5分間重合する。ジスクを用いて形態修正をする時、床が妨げとなって微調整しにくいために隣接面形態を特にしっかりと整えながら築盛する必要がある。
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形態修正、研磨、完成。ここまでの操作時間は25分以内の当日仕上げであったため、この先の細かな仕上げは再来院時に行うこととなる。もしも、新しい人工歯を排列して修理していたらどれほどの時間と労力を費やしていたのだろうか?
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左から既製人工歯、唇面切削後、硬質レジン築盛完成後。パーシャルデンチャーを製作する時いつも人工歯選択に思い悩まされる。しかし、いくら思い悩んだとしても既製人工歯を改良しない限り、残存歯への調和が難しい場合が臨床では時としてある。