「日本歯科保存学会2010年度春季学術大会(132回)」が開催されました

  6月4日(金)・5日(土)の両日にわたり、熊本市・崇城大学市民ホール(熊本市民会館)及び熊本市国際交流会館にて「日本歯科保存学会2010年度春季学術大会(132回)」が開催され、約1,500名の参加登録者があり、たいへん盛会でした。
  学術大会は、特別講演、シンポジウム2題、外国招聘者を囲むセミナー、認定研修会、臨床家の疑問に答えるセミナー、口演発表50題、ポスター発表154題が行われました。大会長は、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食機能保存学講座う蝕制御学分野の田上順次教授でした。

  特別講演では、大会長の田上教授を座長に、Prof.Nairn H.F. Wilsonによる「修復物の臨床評価におけるジレンマと挑戦」及びDr.Margaret A. Wilsonによる「欧州における歯科保存学の現状:スタンダードとクオリティを維持するために」の2題の講演がありました。前者は、歯科保存学のさらなる発展は、修復物の臨床評価の決定に必要な診断器具・装置の発明、開発にかかっていると述べられ、後者は、国際的な歯科保存学の弱体化の流れを覆すためには、国内学会を強化し国際組織(Academy of Operative Dentistry等)との共同歩調をとることが必要であると説かれました。

  シンポジウムIでは、「診療ガイドラインに基づいた臼歯部のう蝕治療」というテーマにて、鶴見大学歯学部第一歯科保存学講座の桃井保子教授を座長に、4人の先生方が講演されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。「診療ガイドラインの潮流とMindsについて」:財団法人日本医療機能評価機構EBM医療情報部の吉田雅博先生、「う蝕の除去と歯髄保護」:九州大学大学院歯学研究院歯科保存学研究分野の畦森雅子先生、「臼歯部におけるコンポジットレジンの有用性について」:長崎大学病院臨床教育・研修センターの久保至誠准教授、「う蝕治療ガイドラインの活用と改訂への提言‐協働の視点から‐」:熊本市ご開業の清村正弥先生。

  シンポジウムIIでは、「インプラント時代のエンド・ペリオ」というテーマにて、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生体硬組織再生学講座歯周病学分野の和泉雄一教授を座長に3人の先生方が講演されました。演題及び演者は以下の通りとなっております。
「長期症例から診た抜歯基準への検討」:熊本市ご開業添島義和先生、「歯周病患者にインプラント治療を行う際の要点?歯周病学の立場から?」:熊本市ご開業の東克章先生、「症例の経過観察から見えてきたこと」:熊本県菊池市ご開業の林康博先生。

  なお、次回大会は、2010年10月28日(木)・29日(金)に岐阜市・長良川国際会議場にて朝日大学歯学部総合歯科学の吉田隆一教授を大会長に開催される予定です。

崇城大学市民ホール(熊本市民会館)

崇城大学市民ホール(熊本市民会館)

会場入口

会場入口


A会場(大ホール)

A会場(大ホール)

ポスター会場(1)

ポスター会場(1)

ポスター会場(2)

ポスター会場(2)

展示会場

展示会場