「第58回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催されました

 本大会より3日間の会期にて、9月11日(金)・9月12日(土)・9月13日(日)に、浜松市・アクトシティ浜松にて「健康長寿延伸のための歯周病治療(高齢歯周病学の確立に向けて)」をテーマに、「第58回秋季日本歯周病学会学術大会」が開催され、学術大会は、会期を延長するにあたり従来通りの大会長主導の企画に加え、プログラム委員長を中心とする学会主導の企画との共催という大会運営形式に変更し、学術大会の活性化をはかり、約2,300名の参加登録者数があり、たいへん盛会でした。
 国際セッション講演、特別講演3題、日本歯科医学会会長講演、中国牙周病学会代表講演、大会長講演、シンポジウム5題、認定医・専門医教育講演、研究委員会企画講演、歯科衛生士教育講演、倫理委員会企画講演、歯科衛生士シンポジウム2題、市民公開講座、ランチョンセミナー6題、Sunstar Young Investigator Award口演、一般演題口演23題、国際セッション8題、一般演題ポスター66題、臨床(認定医・専門医)ポスター50題、歯科衛生士症例ポスター12題、企業展示などが行われました。
 大会長は、松本歯科大学歯科保存学講座(歯周)の吉成伸夫教授でした。

 特別講演Iでは、徳島大学大学院医歯薬学研究部歯周歯内治療学分野の永田俊彦教授を座長に、「糖尿病と骨粗鬆症の接点」との演題にて、島根大学医学部内科学講座内科学第一の杉本利嗣教授が、骨粗鬆症と糖尿病の関連因子についてご講演されました。
 特別講演IIでは、松本歯科大学歯科保存学講座(歯周) 吉成伸夫教授を座長に、「高齢者歯科の現況と10 年後、20 年後の高齢者歯科医療」との演題にて、国立長寿医療研究センター歯科口腔先進医療開発センターの角保徳先生が高齢者歯科医療の現状、将来像についてご講演されました。
 特別講演IIIでは、大阪大学大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座歯周病分子病態学口腔治療学教室の村上伸也教授を座長に、「超高齢社会における歯科の役割」との演題にて、元日本歯科医師会会長/歯科大久保医院 大久保満男先生が超高齢社会における歯科のはたすべき役割についてご講演されました。

 シンポジウムIでは、松本歯科大学歯学部口腔生化学講座/同大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座の宇田川信之教授、松本歯科大学歯学部歯科放射線学講座/同大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座の田口明教授を座長に、「歯周病と骨粗鬆症?基礎と臨床から?」をメインテーマに、松本歯科大学歯学部口腔生化学講座/同大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座の宇田川信之教授より、「骨は生きている?骨吸収と骨形成のカップリング機構?」との演題にて、松本歯科大学歯学部歯科放射線学講座/同大学院歯学独立研究科硬組織疾患制御再建学講座の田口明教授より、「顎骨と骨粗鬆症?画像診断医の立場から?」との演題にて、歯周病の骨代謝と骨粗鬆症について、基礎と臨床の両面からそれぞれご講演されました。
 シンポジウムIIでは、新潟大学大学院医歯学総合研究科摂食制御学講座歯周診断・再建学分野の吉江弘正教授を座長に、「超高齢社会における歯周病学」をメインテーマに3名のシンポジストがご講演され、米山歯科クリニック 米山武義先生より、「超高齢社会と老年歯周病学の夜明け専門的口腔ケアと歯周基本治療をつなぐ」との演題にて、福岡歯科大学総合歯科学講座高齢者歯科学分野の内藤徹教授より、「超高齢社会が歯科医療に与えるインパクト」との演題にて、広島大学 大学院医歯薬保健学研究院応用生命科学部門歯周病態学研究室の栗原英見教授より、「高齢者の歯周病治療の多面的考察」との演題にて、超高齢社会において、高齢者の歯周病をどのように扱い、そして健康寿命の延伸に如何にしてつなげてゆくか、そして、本大会の学術テーマである高齢歯周病学の確立に向けてどう進むべきか、それぞれご講演されました。

 日本歯科医学会会長講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の和泉雄一教授を座長に、「歯科界活性化に向けて―日本歯科医学会の役割―」との演題にて、日本歯科医学会会長の住友雅人先生がご講演されました。

 中国牙周病学会代表講演では、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の和泉雄一教授を座長に、「Long term outcomes of multiple-procedures therapy on aggressive periodontitis patients.」との演題にて、Department of Periodontology,Peking University School and Hospital of StomatologyのXiangying Ouyang 先生がご講演されました。

 なお、次回大会は、2016年5月20日(金)、5月21日(土)にかごしま県民交流センター・宝山ホール(鹿児島文化センター)にて、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の野口和行教授を大会長に開催される予定です。


会場 アクトシティ浜松

会場 アクトシティ浜松

会場入口

会場入口


A会場 大ホール

A会場 大ホール

ポスター会場

ポスター会場


展示会場

展示会場