5月10日(金)~12日(日)までの3日間にわたり、東京・文京シビックホールにて「第107回日本補綴歯科学会学術大会」が開催され、約1800名の方が参加されました。 学術大会では「新しい歯科補綴のパラダイム -咬合の新しい展開-」をメインテーマに、特別講演、メインシンポジウム、臨床シンポジウム、教育講演、システマティックレビュー、臨床教育研修、研究教育研修、認定医研修会、技術・技工セッション、課題口演、ポスター展示など多彩な内容の発表が行われました。 大会長は日本歯科大学歯学部歯科補綴学第1講座の小林義典教授でした。 特別講演では日本学術会議副会長で東海大学医学部長の黒川清教授が「21世紀国際化時代の日本の課題」を題目に、真のグローバリゼイションを目指すための若い方々の活躍と骨太の改革について、たいへん力強い内容の講演を行われました。 メインシンポジウムは「インプラント補綴の咬合」をテーマに、東北・北海道支部の保母須弥也先生より「臨床から見たインプラントに与える咬合」、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の三浦宏之教授より「研究から見たインプラントに与える咬合」、関西支部の宮内修平先生より「咬合に関係した上部構造の問題点」の題目で講演があり、広島大学歯学部の赤川安正教授を座長に、現状と今後の方向性について討論されました。 臨床シンポジウムでは「新しい人工歯への挑戦」をテーマに、徳島大学歯学部の市川哲雄教授が「材質からみた展開」と題して材質による人工歯の特徴について、日本歯科大学新潟歯学部の小出馨教授が「支持能力からみた展開」と題してリンガライズド・オクルージョンの有用性について、日本歯科大学歯学部の小林義典教授が「機能からみた展開」と題して0°臼歯とスピルウェイの重要性についてそれぞれ述べられ、座長の大阪大学大学院歯学研究科の野首孝祠教授が人工歯の現状と次世代の人工歯のあり方についてまとめられました。 また今回から新設された技術・技工セッションでは「インプラント補綴におけるオーラルデザイン -技工サイドと臨床サイドのチームコミュニケーション-」をテーマに、同学会では初めて歯科技工士の講師が講演されたいへん活発なディスカッションが行われました。 なお次回大会は、10月11日(金)・12日(土)に、名古屋国際会議場で開催される予定です。 |