11月18日(木)・19日(金)の2日間にわたり、長崎市・長崎ブリックホールにて「日本歯科保存学会 2004年秋季学会(第121回)」が、「第6回日韓歯科保存学会学術大会」併催にて開催され、約930名の来場者があり、たいへん盛況でした。 学会では、招待講演1題、特別講演1題、認定医研修会1題、口演発表63題、ポスター発表154題、臨床セッション6題が行われました。 大会長は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻発生分化機能再建学講座 齲蝕学分野の林善彦教授でした。 招待講演では、大韓歯科保存学会前会長で韓国・ヨンセイ大学歯科保存学のChan Young Lee教授が「韓国における齲蝕の変化」のテーマにて、1981年と2000年の韓国口腔実態調査から導き出された、平均DMFT、DT指数、MT指数、FT指数について、都市と地方・男性と女性等の比較について興味深い考察を示されました。 特別講演では、米国・ノースカロライナ大学歯学部の山内三男教授が「コラーゲン:温故知新」のテーマにて、コラーゲンの架橋形成パターンの組織特異性とその機能の複雑な分子構造について解明が進んでいる実態について講演されました。 認定医研修会では、徳島大学大学院の松尾敬志教授が「もう一度、齲蝕を考える-象牙質齲蝕を中心に-」のテーマにて、「齲蝕は感染症である」と言う原点からなぜ齲蝕を治療しなければならないかについて講演されました。更に、細菌の浸入した象牙細管をレジンボンディングシステムで固め込むシールドトリートメント(STOC)と名付けた術式の今後の可能性についての考察を述べられました。 なお次回2005年春季学会は、6月2日(木)・3日(金)に札幌コンベンションセンターにて開催される予定です。大会長は、北海道大学大学院の佐野英彦教授です。 |