4月10日(土)・11日(日)の両日にわたり、東京歯科大学千葉校舎にて「第43回日本歯科理工学会学術講演会」が開催され、約480名の参加登録者がありました。 学術講演会は、シンポジウムのほか、口頭発表36題、ポスター発表89題が行われ、広範囲にわたる内容の発表でたいへん盛況でした。 大会長は、東京歯科大学歯科理工学講座の小田豊教授でした。 シンポジウムは「歯科医療と歯科理工学-臨床から歯科理工学に望むもの-」というテーマで、大会長の小田教授を座長に4名の各専門分野の先生方からの講演がありました。 日本歯科医師会副会長の井堂孝純先生は「 21世紀の歯科器材-よりよき歯科器材を求めて-」の演題で、昨年7月の薬事法改正に伴う第三者認証制度やJISやISOとの関わりについてご講演されました。次に日本大学松戸歯学部教授の池見宅司先生は「CAD/CAMとレーザーと漂白と・・」と題し、今後ますます需要の拡大が予測される分野における研究情報の発信源としての歯科理工学への期待についてご講演されました。続いて東京都でご開業の武田孝之先生は「インプラント臨床における疑問点」と題し、臨床現場からの疑問点を明確にすることによる歯科理工学や他の基礎学問との連携の重要性についてご講演されました。最後に大阪歯科大学教授の川添堯彬先生は「最近の歯科補綴学分野での研究傾向と歯科理工学への期待」の演題で、この3年間の日本補綴歯科学会の研究テーマをトレンド分析され、近未来の歯科医療への展望と歯科理工学への期待についてご講演されました。 また、口頭発表・ポスター発表では、細胞・組織・生体反応、接着、コンポジットレジン、床用材料、合着・仮封材、セラミック材料、印象材、石こう・埋没材、歯科用合金・鋳造、表面改質、コンピュータ支援等、多岐にわたるテーマの発表がありました。 なお次回大会は、2004年9月に「京都テルサ」にて開催される予定です。大会長は京都大学再生医科学研究所シミュレーション医工学分野の堤定美教授です。 |