9月18日(日)・19日(月・祝)の両日にわたり、東京国際フォーラムにて、天皇・皇后両陛下のご臨席を賜り「歯科技工士法制定ならびに日本歯科技工士会創立50周年記念式典」および「日本歯科技工学会第27回学術大会」が開催され、記念式典には約1,500名が出席され、学術大会には3,500名を超す方々が参加されました。 今学術大会は、特別講演、基調講演、認定士講習会、シンポジウム、テーブルクリニック、デモンストレーション、クリニカルケース・プレゼンテーション、ポスター発表、器材展示企業による商品セールスセミナーなど、多彩な発表が行われ、たいへん盛況でした。 大会長は、日本歯科大学東京短期大学学長の古屋英毅先生でした。 特別講演は、直木賞や吉川英治文学賞受賞作家の、阿刀田高氏が「古(いにしえ)にみる美と力 -微笑みと噛み締めはいつも物語の傍にある-」の演題にて、古代ギリシャおよび古代ローマの文化やその遺産である彫刻や絵画を解説しながら顔や口元の表情についてお話されました。 基調講演は、「歯科領域における加齢の変化」と題し、東北大学医学部名誉教授・秋田看護福祉大学学長の佐々木英忠先生により、口腔ケアの改善により脳が刺激されることで健康寿命が延び、医療費の削減にも貢献可能など解説されました。 認定士講習会は、「インプラント治療における歯科医師と歯科技工士とのコラボレーション」と題し、ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センターで東京歯科大学客員教授の小宮山彌太郎先生により、治療を開始する治療計画の時点から歯科医師と歯科技工士間の十分な意思の疎通が重要であることを長年の臨床経験を基にご講演されました。 シンポジウムは、日本歯科技工学会会長の阪秀樹先生を座長に、「咬合と色調の変化を考える」を共通のテーマとし、東京都でご開業の宮地建夫先生は「咬合の変化を考える」、福岡県歯科技工士会の井川宗太郎先生は「ヒト生活歯の加齢的色調変化の考察」と題し講演されました。宮地先生は咬合の加齢的変化や病的変化はいずれも長期的な臨床データの蓄積が重要であり、井川先生は技工ステップとしては患者さんへの装着時がゴール地点になるがその後の天然歯の色調変化の予見とその解決方法の重要性について講演され、活発な討論がなされました。 また、ジーシー社員も発表に参加し、ポスター発表において、層構造を考慮した新しい人工歯やハイブリット型硬質レジンの理工学的性質をそれぞれ発表し、また、商品セールスセミナーにおいて、オールセラミックレストレーションの「インセラムジルコニア」や「VITA VM7」、次世代人工歯の「リブデントグレース」や「サーパス」、美しさと強さを融合した硬質レジンの「グラディアフォルテ」について紹介させていただき、どの会場でもたくさんの方々の関心を集めました。 なお、次回大会は広島国際会議場にて、2006年9月17日(日)・18日(月・祝)に開催される予定です。 |