デンタルダイヤモンド 2024年9月号 P32
巻頭特集「いろいろ使えるテルプラグとテルダーミス」より
著者は抜歯後の歯槽堤幅や高さの減少を極力抑える目的でアテロコラーゲンからなるテルプラグおよびテルダーミスを用いたソケットプリザベーションを日常臨床に取り入れていいます。本項では、その効果や有用性について紹介されています。
デンタルダイヤモンド 2024年9月号 P32
著者は抜歯後の歯槽堤幅や高さの減少を極力抑える目的でアテロコラーゲンからなるテルプラグおよびテルダーミスを用いたソケットプリザベーションを日常臨床に取り入れていいます。本項では、その効果や有用性について紹介されています。
デンタルダイヤモンド 2024年9月号 P42
著者はコラーゲンスポンジであるテルプラグは抜歯窩に適応されると、血液を吸収し、血餅保持による止血効果と、抜歯創面を保護してドライソケットを防ぐ効果があるのではないかと考えています。本項では、テルプラグを使用した症例と不使用の症例を比較し、考察されています。
デンタルダイヤモンド 2024年9月号 P46
テルダーミスは歯周治療の領域では、遊離歯肉採取後や上皮下結合組織採取後の創傷の保護、治癒促進を期待して使用されています。本項では、臨床症例を示しテルダーミスを使用するメリットと使用時の注意点が論じられています。
デンタルダイヤモンド 2024年9月号 P50
著者はテルプラグは止血効果ならびに血餅保持の効果を示す材料であり、肉芽組織形成のスキャフォールドとして機能すると考えています。本項ではその結果として、すみやかな創傷治癒と骨再生が期待されるのかについて論じられています。
International Journal of Implant Dentistry. 2024; 10(1): 1 doi: 10.1186/s40729-024-00520-7.
本研究では、生体吸収性ポリマーPLACL製の二層性GBRメンブレン(サイトランス®エラシールド)をラット頭蓋骨を用いたGBR法モデルで評価しています。比較対照のメンブレンとして、GBRでの臨床実績の多いブタ由来コラーゲンメンブレンが用いられました。その結果、PLACL製のメンブレンは吸収期間がより長く、約6か月後においても残存していました。その長期に渡る軟組織バリア性による有効性が考察されています。
BMC Oral Health. 2023; 23: 901 doi: 10.1186/s12903-023-03647-y.
アテロコラーゲン(AC; テルプラグ®)は抜歯創に適用して材料止血や食渣の迷入防止等の創面保護および肉芽形成を促すものです。また、臨床現場ではその結果としての歯槽堤の吸収抑制や歯肉陥凹の軽減が期待されています。本研究では、その臨床成績について後ろ向きに調査され、抜歯に際した顎堤の3次元的形態変化が評価されました。その結果、脱タンパクウシ骨ミネラル(DBBM)とブタ由来コラーゲンメンブレン(CM)を組み合わせて抜歯創に適応した場合と同等の効果があったと報告されています。
Regenerative therapy, 22, 128–135. https://doi.org/10.1016/j.reth.2023.01.002
本研究では、炭酸アパタイト(CO3Ap;サイトランス®グラニュール)をイヌ下顎前臼歯部の1壁性歯周組織欠損モデルに適用し、その治癒状態が検証されました。本モデルでは、術前に露出根面の歯根膜ならびにセメント質を除去していましたが、すべての被験部位にてアンキローシス、ならびに感染や急性炎症は見られず、歯根膜、セメント質ならびに歯槽骨の良好な再生が見られたと報告されています。
J. Clin. Med. 2023, 12, 5994. https://doi.org/10.3390/jcm12185994
本研究では、生体吸収性ポリマーP(LA/CL)から成る GBRメンブレン(サイトランス®エラシールド)を、大小3タイプの骨欠損のGBRに使用して臨床評価されました。主な評価項目は造成骨の吸収率などであり、その結果から本材料はGBRでの世界的な評価実績の多いコラーゲンメンブレンと遜色なく、GBRにおいて安全で効果的なメンブレンと結論されています
2023 AADOCR/CADR Annual Meeting (Portland, Oregon) Final Presentation ID: 0284
本研究では、イヌの裂開型の3壁性骨欠損モデルにおいて、骨の無機成分と同じ組成である炭酸アパタイトを主成分とする骨補填材 “サイトランス グラニュール” と、骨再生に適した吸収特性を持つメンブレン “サイトランス エラシールド” を併用することで良好な骨形成が確認されました。
Dental Materials Journal, 10.4012/dmj.2022-040.
炭酸アパタイト骨補填材(サイトランス グラニュール)の填入により、抜歯窩の治癒が促進されることが示されています。これは炭酸アパタイトで満たされた抜歯窩周囲に間葉系幹細胞が集積し、VEGFやIGF-1などの成長因子を産生して治癒に関与するためと示唆されています。※オープンジャーナルのため閲覧可能です。
2022 IADR/APR General Session (Virtual) Final Presentation ID: 0163
サイトランスグラニュールは、インプラント周囲の骨欠損において高い骨再生能を有することが示されました。
2022 IADR/APR General Session (Virtual) Final Presentation ID: 0334
炭酸アパタイト骨補填材が抜歯窩の骨形成と軟組織の治癒を促進することが示唆されています。特に動物実験から治癒に関与する間葉系幹細胞(MSC)の集積が見られること、およびin vitro実験からはMSCとの共培養でIGF-1、VEGFといった治癒を促進する成長因子の発現が増えると報告されています。
Regen Ther. 2022 Jun 21;21:104-113.
Int J Implant Dent. 2022 Mar 7;8(1):11.
本論文では動物を用いた抜歯窩治癒モデルにおいて、炭酸アパタイト製骨補填材が軟組織治癒を早め、粘膜の瘢痕形成がなかったと報告しています。 in vitro試験結果と総合して、炭酸アパタイト骨補填材は線維芽細胞に作用してコラーゲン線維を発現させ、結合組織の治癒を有意に促進すると考察されています。
デンタルダイヤモンド 2022年4月号
本稿では、「いままで骨補塡材に縁がなかった」、「何となくハードルが高い」と思っていた先生方に向けて、骨補塡材を使うことがインプラント治療や審美治療に付随した特殊な手技ではなく、「日常臨床でも使える」、「抜歯後の一手間で骨を守れる」ものであることが紹介されています。ここで示された症例のように抜歯後の顎堤吸収をうまくコントロールできた際には、その後の治療の幅も大きく広がると論じられています。
J Periodontal Res. 2022 Feb 25. doi: 10.1111/jre.12980. Online ahead of print.
L-ラクチド‐εカプロラクトン共重合体からなる吸収性GBRメンブレンの細菌接着、透過性に関する評価の論文。同材料は口腔内細菌の付着が少なく、かつ、透過もブロックしたことから、組織再生治療において膜が露出してしまっても良好な結果に貢献しうると論じられています。
Journal of Dental Sciences, in press https://doi.org/10.1016/j.jds.2021.08.015
合成ポリマーであるL-ラクチド‐εカプロラクトン共重合体からなる吸収性GBRメンブレンを初めてヒトで用いた特定臨床研究の論文。全5例で不可逆な有害事象が無く、良好な骨形成とインプラントの固定が見られたと報告されています。
※本論文はサイトランス® エラシールド発売に先立ち、特定臨床研究として行なった内容について論じられたものです。
Materials 2021; 14: 5760
炭酸アパタイト骨補填材の臨床試験に関する論文。サイナスリフト二回法症例でインプラント埋入時の生検組織学的評価等結果とインプラント3年予後(成功率・生存率)が報告されています。
※本論文はサイトランス® グラニュール発売に先立ち、同製品の薬事承認申請のために行なった臨床治験およびその後の経過について論じられたものです。
Sci Technol Adv Mater. 2021;22(1):683-694.
炭酸アパタイト人工骨の創製に関するレビュー論文。生体骨はハイドロキシアパタイトではなく炭酸アパタイトであり、破骨細胞に吸収され、かつ、骨芽細胞の分化を促進することが述べられています。そしてこれにより炭酸アパタイト人工骨は高い骨伝導性が実現されていること他を紹介しています。
Materials 2021, 14(16), 4457
炭酸アパタイト骨補填材を自家骨と比較した基礎研究論文。破骨前駆細胞培養実験およびラット抜歯窩充填モデル実験を通じて炭酸アパタイトが自家骨同様に吸収され骨に置換されていく過程が論じられています。