乳歯の直下にある永久歯が発育し生える(萌出=ほうしゅつ)運動を開始すると、乳歯の歯根を溶かし吸収(歯根吸収)し始めます。一般に、乳歯の歯根吸収は2,3年ほどかけて徐々に起こり、最終的に乳歯は、ほぼ歯冠を残すのみとなって抜け落ちるのが普通です。最初に起こる下顎乳中切歯の交換は、早い子どもでは5歳半頃から始まり、平均的には6歳過ぎとなります。
乳歯の直下にある永久歯が発育し生える(萌出=ほうしゅつ)運動を開始すると、乳歯の歯根を溶かし吸収(歯根吸収)し始めます。一般に、乳歯の歯根吸収は2,3年ほどかけて徐々に起こり、最終的に乳歯は、ほぼ歯冠を残すのみとなって抜け落ちるのが普通です。最初に起こる下顎乳中切歯の交換は、早い子どもでは5歳半頃から始まり、平均的には6歳過ぎとなります。
平成7年4月より学校保健法の施行規則一部改正に伴い、学校における定期健康診断では、従来の「疾病の早期発見・治療勧告」という考え方から、「心と体の健康つくり」を指向するようになりました。歯科健診もこれに呼応して、むし歯の検査に要観察歯CO(シーオー)の概念を導入しました。
本来はゆるやかな曲線上に並んで配列すべき個々の歯が、でこぼこしていたり重なっている状態を叢生といいます。6歳から8歳にかけて萌出する永久切歯の幅径は、上下顎とも乳切歯より大きく、左右4本を合計すると上顎で7mm、下顎で5mm以上も異なります。しかし、ヒトにはこれをある程度補償する歯列咬合の発育機構が備わり、すべての小児が切歯交換期前後に叢生になるわけではありません。
歯の破折では、その部位が歯中央の軟組織である歯髄に及んでいるかどうかで処置が異なります。破折部位が歯の先端に近く歯髄が露出していなければ、失われた部分をそのまま接着性コンポジットレジンなどで修復することができます。折れてしまった片割れが利用できれば、さらに審美的かつ機能的な修復が可能です。
ヒトの永久歯は、親知らず(智歯)を含め32本あります。しかし、特に原因がなくて、永久歯を1,2本生まれつき欠く(先天欠如)ことがあります。日本人では、智歯を先天欠如する割合は30%前後、それ以外の永久歯は1〜9%と報告されています。智歯以外では、上下顎第二小臼歯、下顎中切歯、上顎側切歯などが欠如しやすいようです。