ジーシーの品質経営
ジーシーは、歯科医療製品を通じて世界の人々の口腔の健康に貢献し続けます。
よりよい製品を提供することは私たちの使命であり、安全であることはもちろん、目的に沿った効果を発揮する品質づくりを実現できるよう、なかまの一人ひとりが努めています。
GQM7つの特徴
- GQMを経営管理手法の核としたVision経営の推進
- 「世界最適地」指向を基本としたグローバル戦略の推進
- 「世界No.1製品」づくりと、新規分野への進出を実現する製品戦略
- お客様ニーズを満たした“質”をつくり込む生産力の実現
- 「創る人・売る人・使う人」の役割分担を徹底した営業戦略の展開
- ITを活用したデジタル経営による業務の質向上
- 「ひと」こそが企業の力の源泉とする「なかま」の会社
GQMにもとづく品質向上への取り組み
上:GCA 12MO review 下:KI 活動世界大会(2016年2月)
GQM : GC’s Quality Management.
ジーシーは1981年、創業時からの普遍的社是「施無畏」を体現した経営理念「社会貢献、品質第一、なかま集団」を掲げて独自の全社的品質管理GQC(GC's Quality Control)の導入を宣言しました。1995年にはGQCをGQM(GC's Quality Management)活動に発展させて、「お客様満足の向上、社員満足の向上、仕事の質の向上」の3つの柱を経営管理手法の中核に据えました。2000年からは、GQMの特徴として上記7項目を定め、企業品質向上に向けた取り組みを推進しています。
[ トップ診断 ]
会社の方針が各部内でどのように理解され展開されているか、どの程度実施され末端まで浸透しているのかを、社長・経営幹部が各部の現場に出向いて自身の眼で確かめようという目的で行ってきました。現在は、結果管理だけでなく、社員と経営陣が課題を見つけ合い、互いに解決に向けて活動するためのプロセス指向の場となっています。
社長・経営幹部は1年に一回、約2ヵ月をかけて各部署をまわり、方針や目標の実施状況や社員の意見や要望を聞き「診断書」にまとめ、PDCAを回しながら取り組みのレベルアップを図っています。2022年度は46回実施しました。
[ KI活動 ]
「仕事の質の向上」の実現に向け、KI (改善・イノベーション)活動を推進しています。各部門でテーマを設定し、毎年6月と11月に開催するKI活動発表大会で相互に啓発することで、全社的な質の向上を図っています。2022年3月には創業100周年事業の一環としてKI活動発表大会・セールスコンペティションGCCグループ決勝ラウンドを開催。予選ラウンドを勝ち上がった18テーマの発表を行いました。
[ CFT活動 ]
経営上の緊急かつ重要な課題については、CFT(Cross Functional Team)活動として、部門を横断して多様な経験とスキルをもったメンバーを集めてチーム編成し、トップダウンで全社的な課題解決に向け、集中的に取り組んでいます。
GCヨーロッパの品質管理活動
GCヨーロッパでは、EFQM(欧州品質管理財団)の推進する品質管理法を導入しています。EFQMとは、組織のリーダーにEFQMエクセレンス・モデルを用いた学習・共有・革新の機会を提供し、組織の持続的な卓越性の達成を促進する団体であり、あらゆる産業のあらゆる部門にわたる企業や団体が会員となっています。2019年10月にはEFQMが授与する賞の中で最高位の賞である、EFQMグローバル・エクセレンス賞を受賞いたしました。同賞は過去には、ドイツのBMW、スウェーデンのVolvoなどが受賞していますが、GCヨーロッパは歯科企業として、また日系企業の子会社として初めての受賞になりました。これからも全てのステークホルダーの満足度向上のため、品質経営を強化していきます。
原材料から患者様までをつなぐシステム
ジーシーでは、安全と安心という目標へ向けすべての部門が一丸となって活動することで、万一製品に問題が発生した場合でも、原材料から一貫して記録した情報により問題の発生場所や原因を究明し、速やかに対策をとることが可能です。開発・製造から製品をお使いいただくまで徹底して品質を管理し、歯科医療に携わる皆様や患者様に安心してご使用いただくための努力を続けています。
安全と安心をお届けする品質保証システム
ジーシーでは、製品の開発段階から販売・サービス、最終の使用段階に至るまで、一貫して品質保証活動を行う品質マネジメントシステムを確立しています。品質保証体系の中では、各プロセスの役割、インプット・アウトプットがきめ細かく定められています。
ジーシーは、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」を1994年に業界他社に先駆け取得。2004年には、医療機器に対応した「ISO13485」も取得しています。特に「ISO13485」は国内外の製造拠点、ジーシーの全協力会社でも認証を取得しています。
QA認定セクション制度
製造工程でのトラブルを低減させ品質つくり込みのレベルアップを図る目的で、1992年から導入している制度です。製造現場の各セクション単位で、それぞれの課題項目について評価チェックシートにもとづいて、品質保証部によるプレ予備審査・予備審査、社長・担当役員による本審査を経て、合格したセクションにQA認定証が授与されます。現在71セクションが認定を受けており、認定後も2年ごとに更新審査が行われています。
GC蘇州でのTQM交流会
GC蘇州では、2009年から外部会社や機関とのTQM*交流会の実施により、GQMの展開及びお互いのレベルアップを図っています。現場見学、GMP審査などの形で、KI活動の成果の発表、品質保証の仕組み、GQM活動、SDGs、現場改善活動などの説明及び質疑応答により、意見の交換や事例の紹介を行っています。
2022年は7月22日に国際卓越運営協会(卓越運営方法と技術を推進するグローバル非営利機構)を通じて、協会の企業会員23社の代表者とのTQM交流会を実施しました。今回の活動を通じて、機能別管理、製造現場の看板管理、人材育成などの面でコミュニケーションができて、視野を開拓したと同時に、現地企業のTQMレベルの向上が図れました。
*TQM:Total Quality Management
国際卓越運営協会とのTQM交流会風景